山鉾連合会
正式名称を「公益財団法人祇園祭山鉾連合会」といいます。
公益財団法人祇園祭山鉾連合会の設立の歴史
その昔、祇園祭に山鉾を出す各町内の人々は、山鉾の自主性や独創性を競い合いました。更には、山鉾の周囲に長刀や槍をもって警護したという古い絵図が残っていますように、巡行では我先にと順番を争って、常にもめ事を起こしておりました。 祇園祭山鉾行事の長い歴史の中で、中世から近世においてはこの行事が、時の権力者や 幕府により認可・執行されてきたこともありますので、巡行における順番や、順路などについて、各山鉾間で話し合うための、何らかの連絡機関があったものと考えられます。
明治時代となって京都の近代化が始まり、電話線・電灯線、市電の架線など道路に張り巡らされた障害物により、山鉾巡行は存亡の危機までも懸念する状況となりました。 更には、交通量や観光客の増加、江戸時代に受けていた種々の援助や補助の打ち切りなどもあり、江戸期以来の旧式で大雑把な連絡組織では、各種の問題に対応することは困難となりました。
そこで、行政や各種団体との対応、更には大正時代となって復活された種々の補助を受け入れる組織が必要となり、大正12年に任意団体「祇園祭山鉾連合会」が設立されました。 平成4年に財団法人となり、平成24年には公益財団法人となって、現在に至っております。
2023年度(令和五年)の山鉾巡行
令和5年度くじ取り式の結果について– 2023年07月02日 –
本日午前10時から、京都市会議場で「くじ取り式」が執り行われ、その結果、本年の祇園祭山鉾巡行の順番が決定しましたので、お知らせします。
令和5年前祭(2023年7月17日(月・祝))の巡行順
1☆長刀鉾 → 2山伏山→ 3白楽天山→ 4芦刈山→ 5☆函谷鉾 → 6 郭巨山→ 7四条傘鉾 → 8木賊山→ 9鶏鉾→ 10油天神山→ 11 孟宗山→ 12霰天神山 → 13 菊水鉾→ 14 保昌山→ 15綾傘鉾 → 16太子山→ 17 月鉾→ 18 伯牙山→ 19 蟷螂山→ 20 占出山→ 21☆放下鉾 → 22☆岩戸山 → 23☆船鉾
(☆くじ取らず)令和5年後祭(2023年7月24日(月))の巡行順
1☆橋弁慶山 → 2☆南観音山→ 3浄妙山 → 4八幡山→ 5鯉山→ 6☆北観音山→ 7黒主山→ 8役行者山→ 9鈴鹿山→ 10☆鷹山 → 11☆大船鉾
(☆くじ取らず)
1:橋弁慶山
2:南観音山
3:浄妙山
4:八幡山
5:鯉山
6:北観音山
7:黒主山
8:役行者山
9:鈴鹿山
10:鷹山
11:大船鉾
山と鉾の解説
鉾 (5基)
祇園祭を代表する大型の鉾で高さ25mにおよぶ。大車輪を付け、お囃子を乗せて、30~40名が綱を引いて巡行する。
船鉾 – (2基)
巡行の最後尾を飾る船形の鉾。2014年、150年ぶりに後祭の大船鉾が復活した。昔は船鉾を出陣の船、大船鉾を凱旋の船とも呼んだ。
曳(ひ)き山 (4基)
大型化した山で、大車輪を付けてお囃子を乗せる点で鉾に似るが、真木の代わりに松を立てている。
舁(か)き山 (20基)
屋台の上に松や杉などを立て、祠や御神体の人形などを乗せ、20名ほどで担いで巡行する。
傘鉾 (2基)
古い鉾の姿を伝え、織物の下がりを付けた傘と棒振り囃子が巡行する。
焼け山(休み山 ) (1基)
記録には残っているが、戦乱や火災によって焼失したまま、現在まで復興していない山鉾のこと。
山鉾の掛物に使われる技法
・綴織(つづれおり):横糸を隙間なく、高密度で織る方法。錦綴とも言われます
・毛綴(けつづれ):綴織の中でも、羊毛など獣毛を使って織られたもの
・緞通(だんつう):縦糸に一目づつ8の字状に通して糸を結ぶ、絨毯の工法
・刺繍:一針、一針、多彩な糸で縫う刺繍。金糸をふんだんに使用した豪華なものも
・友禅:近年制作されたものに、絹の生地に染料で絵を描かれたものがあります祇園祭 郭巨山をすみずみまで見る!「京都で伝活!~私たち伝統産業を愛する活動はじめました~」 | Kyoto love Kyoto. 伝えたい京都、知りたい京都。
